~アトピーの治療の注意点~
アトピーの治療方法にはどんなものがあるのか?アトピーの治療を受けるうえでの注意点はなにか?を解説しています。魔法のような絶対的な治療はないのです、でも子供の場合は環境整備や食事療法などが大切で大人の場合は心理療法が有効なこともあります。
~魔法のような絶対的な治療法はない~
現在、アトピー性皮膚炎やアレルギー性疾患の治療法としては、次ページの表のように食事療法や薬物療法をはじめ色々なものがあります。このうちどれがいいのか、気になるところですが、残念ながら、誰にでも素晴らしい効果をもたらし「これが絶対よい」と言えるような治療法はないといわなければなりません。というと、悲観的になってしまう人もいるかもしれませんが、アトピー性皮膚炎やアレルギー性疾患は人によって原因が様々ですし、過去の治療経過によっても症状は変化します。選択する治療方法も人によって異なってきます。どの方法が一番よいという絶対的な治療法を第三者から知るのではなく、自分自身の身体の状態をまずよく知り(患者が子供の場合は親が身体の状態をよく観察し)、治療にたずさわる医師ときちんと話し合いながら、治療の展望を持っていくことが、最善の治療方法に近づくことにつながっていきます。そのためには、試行錯誤があったり、迷いがあったりするかもしれませんが、それも自分に合った最善の方法を見つけるための経過の一つとして冷静にとらえ、決して絶望的な気持ちにならないことが大事です。
~子供の場合は環境整備や食事療法などが大切~
子供の場合は、大人と比べると自然治癒(ちゆ)力が強いようです。そのため、アレルゲンとなるものを生活の中から排除するように環境整備を行ったり、食事のとり方を変えたりすると、症状が改善されていくケースが多いようです。毎日の生活を振り返りながら、何を食べたら症状が悪化したとか、部屋の中をこう変えたら調子がいいなど、対応と結果を分析していくことが役立ちます。
~大人の場合は心理療法が有効なことも~
治療法の中に心理療法というものがあり、意外に思う人もいるかもしれません。心理療法とは、精神科医や心理療法士が行う治療で、自律訓練法や森田療法などの自己鍛練的手法を用いたり、カウンセリングなどを行います。主に成人に対して行われる治療法ですが、これは成人の場合、アレルギー反応の発症にストレスが大きく関与しているケースが多いからです。心の問題を解決していくことが治療上のテーマとなり得るのです。