~アレルギーによって引き起こされる症状や病気~
アレルギーの症状にはどんなものがあるのかを調べてみましたので参考にしてみて下さい。アレルギーは年齢とともに発症の傾向が変わったり、アレルギーによって引き起こされる症状や病気もあるんですよ。
~年齢とともに発症の傾向は変わる~
アルバト・ロウという学者が示したⅠ型アレルギーのメカニズムによる症状があります。食物アレルギー、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎などの症状のほかにも、様々な症状がしめされています。なおアレルゲンのところでも紹介したように、年齢が低いほど、食物抗原に反応し、年齢が上がるにつれ、吸入抗原に反応するという傾向がみられます。そのため、成長とともにアレルギー反応がおこる場所も、腸管から呼吸系に移動します。症状としては、うで、ひざ、ひじの裏のくびれた部分の湿疹、ほおや目のまわりの湿疹、頭皮脂漏性湿疹が落ち着き、ぜんそくやアレルギー性鼻炎に変化する場合が多くみられます(このような変化をアレルギーマーチという)。また、アレルギー性の結膜炎、緊張・弛緩(しかん)症候群など、症状のバラエティーも増え、いくつもの症状をあわせ持つ人もいます。
~気になる最近の傾向~
医学的な検証はできていないのですが、患者さんからの相談や問い合わせ、お便りなどから、多くみられる気になる症状があります、髪の毛の生え際の湿疹、指先のひび割れ、指の間の小さな水疱、首のあたりの湿疹などです。これらは明らかに、アルバト・ロウが示したようなⅠ型のメカニズムによる症状とは違っています。合成洗剤を使っているとか、シャンプーを変えたのがきっかけだったというような、接触した化学物質の影響を受けていると思われる例も数多くありました。また、原因と思われる物質を遠ざけても改善がみられず、食品添加物や動物性タンパク質を控えるなどの工夫を同時に行って解決したものがたいへん多いという特徴がありました。
~アレルギーによって引き起こされる代表的な症状や病気~
眼の下のクマ、しわ、耳鳴り、滲出性中耳炎、耳切れ、フケ、結膜炎、まぶしさ
「呼吸器系」
気管支喘息、気管支炎、鼻汁、鼻閉、鼻出血、ぜん鳴、扁桃肥大
「消化器系」
口内炎、嘔吐、下痢、便秘、ミルク嫌い、反復性臍疝痛、周期性嘔吐症、宿便、肛門周囲炎
「泌尿器系」
タンパク質、血尿、夜尿症、頻尿
「骨格系」
関節炎、肩こり、腰痛、筋肉痛
「血液」
アレルギー性紫斑病
「全身」
ショック、やせ、肥満、アレルギー性緊張・弛緩症候群
※アルバト・ロウの指摘をもとに作成しました。
~思春期以降のアトピー性皮膚炎~
思春期以降に突然発症するアトピー性皮膚炎が話題になったことがあります。しかし、患者さんの過去の状況をずっと聞いてみると、突然発症する人はごくまれで、乳児期、低年齢期になんらかのアトピー症状を持っていて、さほどひどくなく自然に治ってしまったという人のほうが、むしろ圧倒的に多いようです。「突然発症」が話題になった背景には、皮膚で何かトラブルがあったときは、小児は小児科へ、大人は皮膚科へという傾向があって、過去の経過を聞き漏らしているということもあるのではないでしょうか。また、小さいころアトピー性皮膚炎があり、医師を転々としながら治療を続けていて気が付いたら重症化してしまったというケースも多くみられます。